設置の趣旨及び目的
現代の産業社会の仕組みにおいて、人間はすべて生涯にわたって消費者として生活しています。しかし、その人間としての消費者をめぐって、安全でない商品・サービスなどによる危害・被害や環境汚染など、いわゆる「生活の質」を低下させたり、個人の発達を妨げたりする問題が起こっています。政府も今までの生産優先社会から世界に通用する「生活優先社会」へと大きく政策の転換を図りつつあります。
そうした時代の流れの中にあって、消費者科学専攻では、消費者をめぐる諸問題を理論的に解明するとともに、消費者関連の法律・政策・行政・教育などのあり方を考えつつ、課題を解決し、さらに消費者の立場・視点から企業に科学的に提言できる人材を育成することを目的としています。本専攻では、中学校家庭科教員・高等学校家庭科教員の専修免許状を取得することができます。当専攻修了後の進路としては、家庭科・消費生活関連の教員・研究者、消費者行政・消費者関連専門担当者、建築士などがあげられます。
研究内容
消費者科学専攻では、消費者科学に関する諸問題を生活経営学・生活経済学、健康栄養科学、生活薬科学、被服環境学、住環境学のそれぞれの分野から専門的に学習・研究ができます。また、分野を超えて広く学ぶこともできます。この専攻では、特論科目としての講義科目と研究演習が配置されており、特別研究では修士論文の作成を指導します。さらに、入学後の研究に必要な統計的手法や情報処理の知識や技法を習得する「人間生活学研究法」なども用意されています。
修了の要件及び授与される学位
- 修了の要件
- 2年以上4年以内在学し、授業科目を18単位以上(臨床心理学分野を専攻する者は30単位以上)、専攻する分野の研究演習1科目2単位、専攻する分野の特別研究10単位を含む30単位以上(臨床心理学分野を専攻する者は42単位以上)を修得し、かつ修士論文または専攻が指定する特定の課題の研究成果の審査及び最終試験に合格した者には、修士の学位が授与されます。
- 授与される学位
- 修士(消費者科学)
取得資格実績
取得できる資格
- 高等学校教諭専修免許状(家庭)
- 中学校教諭専修免許状(家庭)
取得を応援する資格
- 消費生活相談員
- 消費生活アドバイザー
- ファイナンシャル・プランニング技能士
- 繊維製品品質管理士