「そのとき、イエスが、ガリラヤからヨルダン川のヨハネのところに来られた。彼から洗礼を受けるためである。……イエスは洗礼を受けると、すぐ水の中から上がられた。そのとき、天がイエスに向かって開いた。イエスは、神の霊が鳩のように御自分の上に降って来るのを御覧になった。そのとき、『これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者』という声が、天から聞こえた。」
(マタイ 3:13, 16-17)
従来のイエスの洗礼は、イエスが洗礼を受けて、上がってこられるとすぐ、聖霊が鳩のように降って来る構図が多いのですが、この窓は、受洗前であるので、聖霊を象徴する鳩の姿はまだ見られません。
まず、ヨルダン川で洗礼を受けようとするイエスと、らくだの毛衣を身にまとった洗礼者ヨハネの厳粛な様子が描かれ、上からの光はイエスに降り注がれています。
また、イエスは、洗礼者ヨハネの腕につかまり、今まさに水に沈められようとしています。
そして、証人として立ち会ったのが、神の代理人である三人の天使です。天使たちの登場は、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」を示唆しています。
さらに、上部左側の「命の木」は、イエスによって与えられる「永遠の命」を象徴しています。