「『あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリヤの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。』こう話し終わると、イエスは彼らが見ているうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。イエスが離れ去って行かれるとき、彼らは天を見つめていた。すると、白い服を着た二人の人がそばに立って、言った。『ガリラヤの人たち、なぜ天を見上げて立っているのか。あなたがたから離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになる。』」
(使徒言行録 1:8-11)
この窓は、イエスが二人の天使とともに昇天する場面を物語っていますが、まるで、天使たちが彼の昇天を後押ししているようです。これは、イエスが御自分で昇天したのではなく、神がイエスを高く引き上げられた、という信仰の象徴的描写です。
上部は光に包まれ、帯のような曲線は、たなびく雲を表しています。
一方地上には、イエスを見上げる弟子たちがいます。とくに中央部には、思いを込めて見つめている母マリアが、また最下段、右側のパネルには、左手をそっと上げて別れを惜しむマグダラのマリアが描かれています。