奴隷だったイスラエルの民が、指導者モーセによってエジプトから脱出した直後、エジプトの軍隊が彼らを追跡したとき、「海の奇跡」(N4)によって、彼らは戦車もろとも海の藻屑と消え、イスラエルの民は救われました。
ところが、モーセがシナイ山に登っている間に、イスラエルの民は金の子牛を造って「偶像礼拝」(N5)を行うのです。これを知ったモーセは大変怒り、神の書いた文字が刻まれていた二枚の掟の板を山のふもとで砕きます。その後モーセは、再び神から二枚の掟の板を受けるのですが、この二枚に刻まれていたのが「モーセの十戒」(N6)です。そこには偶像礼拝の禁止が記されているだけでなく、イスラエルの民をエジプトの奴隷の家から導き出したヤハウェ(主)だけを神とすることと、人間の守るべき基本的人権が記されています。
