人々の幸せのために。
金城学院中学校にハンドベルクワイアが結成されたのは1970年。
1973年には高校、1976年には金城学院大学にもクワイアを結成。中学・高校で培ってきた伝統を受け継ぎながら
さらなるレベルアップを図り、今では世界が認めるクワイアに成長しています。
ハンドベルは17世紀ごろ、イギリスの教会の塔の上に吊り下げているタワーベルを鳴らすための室内練習用に考案されました。その後、独立した楽器となり、アメリカで発展してきました。金色に輝く鐘の部分は銅と錫の合金で、高音域の小さなもので200〜300g、低音域になるほど大きくなり、7〜8kgの重さになります。
このハンドベルが金城学院で演奏されるようになったのは1970年のこと。当時、金城学院中学校の音楽宣教師をしていたM.I.ケリー先生が、アメリカにある教会の一人の夫人からハンドベルを寄贈されたことを機に、日本で最初のハンドベルクワイアが結成されました。
「ベルを鳴らすことは神への讃美の証。澄んだ美しい音色を多くの人たちの心に響かせたい」。そんな先生の思いは中学から高校、大学へ、さらには幼稚園へと広がり、ハンドベルは金城学院の象徴とも言える存在となっています。
現在、金城学院大学のハンドベルクワイアには中学、高校から引き続きハンドベルを続ける学生と、新しくハンドベルを始めた学生が所属。𠮷田年一先生の指揮と指導のもと、練習に励んでいます。
一人ひとりが異なるベルを担当し、グループ全体で一つの楽器として成立するのがハンドベル。滑らかに音をつないでいくためには、前の人のベルを聴き、瞬時に自分の打つベルの強さを判断しなくてはなりません。それはまた、常に次の人のことを思いやって自分のベルを打つということで、演奏者には、協調の精神と高いチームワーク力が何より求められます。
“One for all,all for one“の精神を胸に、ハンドベルの練習を重ねるメンバーたち。練習が厳しい分、全員の息がぴったり合い、美しいハーモニーを奏でられた時は、言葉では言い表せないほどの喜びと感動に包まれます。
金城学院のハンドベルクワイアの原点は、神の前で讃美を捧げるための演奏。そのため、学内では主に入学式や卒業式、春と秋の伝道週間における特別礼拝、花の日礼拝、クリスマス讃美礼拝などで演奏しています。また、教会をはじめ、病院や福祉施設、刑務所などへの奉仕演奏に出かける機会も多く、その活動範囲は全国各地に及びます。特に12月は街のあちこちで演奏し、金城学院のハンドベルは今や名古屋のクリスマスシーズンを彩る風物詩ともなっています。
1977年の台湾での親善演奏を皮切りに、世界の舞台でも数多く演奏。特に1992年、カナダ・エドモントンで開催されたハンドベル世界大会で演奏した「花のワルツ」は同大会の話題をさらい、これを機に多くの出演オファーが世界から届くようになりました。さらに2015年にはディズニー及びエイベックスより依頼を受け、「ディズニー・ドリーミー・ハンドベル」のCDを制作。ディズニーの名曲の数々は、「花のワルツ」とともに金城学院大学ハンドベルクワイアの代名詞ともなっています。
「花のワルツ」の演奏は以下よりご覧いただけます。2017年クリスマスコンサートで演奏したものです。
https://youtu.be/DvZaFzpjtbE