忙しさも充実感に変わる毎日
青春を感じています!
私は中学校から高校まで、6年間を金城で過ごしました。生徒会や級長を経験して女子校ならではの団結力を感じ、私自身が金城の教育スローガンである「強く、優しく。」をモットーに学生生活を送ってきたことから、このスローガンとともに、大学でさらに自分を磨きたいと考え、迷うことなく進学しました。
現在は環境デザイン学科の空間デザインコースで建築を学んでいます。その原点は模型。小学生のとき、博物館に展示されている模型を見て興味が湧きました。そして模型づくりへの興味が進化して、建築に至っています。また、人間が生きていく上で欠かせない、衣服と住居について学べることも学科を選択した理由の一つ(※)。その中でいちばん好きなのは、やはり住宅などの模型を作ることですね。
建築という分野は本当に広く深いので、学ぶことがたくさんあります。とても忙しく大変ですが、だからこそ学習意欲も高まりますし、その充実感が大学生活だと思っています。
入学当初、大学生は取得する授業やカリキュラムが違うため、同じ学科の同級生でも親密になれないのでは?と思っていました。しかし、入学から約1年半を経て、友人との仲も深まり、大学生活はまさに青春だと感じています。専門的なことを学ぶ大変さと楽しさをクラスメイトと分かち合い、アイデアを考えたり熱く議論したり、いろんな趣味の話に花を咲かせたり・・・。他の学科の学生が羨ましがるくらい仲がいいんです。
※アパレル・ファッションコースと空間デザインコースのどちらかを選択。登録コース以外の科目も履修可能です。
アイデアの引き出しを増やし
思いを込めてものづくり
建築など、ものづくりで大切なのはアイデア。私はそこにじっくり時間をかけます。短時間で考えたものは思い入れも少なく、制作するときに迷いが生じて中途半端になるのです。
大学生になってからは、街中を歩くときも建物を観察するようになりました。すると今まで何気なく歩いていた通学ルートにもデザインが優れた住宅を発見。アイデアにつながるヒントがたくさん見つかります。
その中で特に注目しているのが窓です。窓は住宅の表情を決めるアイテム。さらに外界との接点として家の中に光や風を取り込む、重要な役割を担っています。私が設計する住宅でも、窓には特に気を使っています。こうして引き出しを増やすことで、アイデアが出しやすくなり、イメージに近づけるようになってきたと実感しています。
授業中に周りのクラスメイトと話をしながら、アイデアを出していく授業もあります。周りと話しながら制作することで、新たなアイデアが生まれ、より良いアイデアに導くことができます。教室の様々な場所から学生の声がワイワイ聞こえてくる面白い授業です。
また、1年生のとき、トヨタ自動車やNEXCO中日本の方を講師にお招きした授業があり、そこで地域開発をテーマに、必要な施設やそれらに関わる費用設定など、様々な観点からプレゼンテーションを行う機会がありました。1年生の私にとって、とても難しい内容でしたが、建築から広がる多彩な要素を垣間見ることができて、とても勉強になりました。こうした実践的な授業も金城ならではと実感しています。
培った「強く、優しく。」を
人生に生かし続けたい
学生生活がさらに充実すると考えて、学生スタッフに登録しています。学生スタッフは、オープンキャンパスを始めとした大学PR活動に協力する組織です。1年生のときから興味がありましたが、そのころは授業だけで精一杯。でも「オープンキャンパスで来場者とコミュニケーションできるのが、とても楽しい」という同級生の声に動かされ、いよいよ今年度から学生スタッフデビュー!私が入学してから感じた環境デザイン学科の魅力を存分に発信していきたいと思っています。
この学科はやることがいっぱいあって、決して楽な学科ではありません。しかし、一番やりがいを感じる学科だと自信を持って言えます。思い描いたものが、自分の手によってどんどん出来上がっていく。大変な思いを経て完成した作品には、思い出が詰まっています。多くの達成感と充実感を感じたい方にはおススメの学科です。
そして、授業後も一緒に残って模型を作ることがあるので、クラスメイトと過ごす時間がとても長いんです。おかげで仲がとってもいい。チームを超えて何人もが集まって食事したり、話したりと日々ワイワイ。このつながりも環境デザイン学科の魅力です。
将来は学んでいる分野を生かせる職業に就きたいと考えています。そして中学校・高校と大学、合わせて10年間追い続ける、金城の教育スローガン「強く、優しく。」を、いつまでも大切にしつつ、環境デザイン学科で築いた友人関係と同じように、これからも多くの方とコミュニケーションをとり、自分らしい毎日を送っていきたいです。
- 思い出のアイテム
一番苦労して制作した作品。
建築模型には作る人の数だけ答えがあります。
この作品は決められた敷地に自分の考えた建物を建てるという課題で、これまでで一番難しかったですね。時間をかけてていねいに制作しました。
ポイントは二つ。一つ目は「2階部分にガラス張りのテラスを作る」。これは、私がいくつも考えたアイデアをもとに、先生とお話ししていくうちに思いついたものです。雨の日でも洗濯物が干せる、虫が嫌いな人でも日光を浴びることができるなど、住む人の気持ちに寄り添えるよう、工夫しました。二つ目は「1階部分を共有スペースにする」。友人が遊びに来た際に、寝室など自分の居住スペースを見られたくない人も多いと思います。そのため、1階だけで食事やトイレなどが済ませられるように間取りを工夫しました。
こうしてコンセプトから考え制作する模型は、制作者の考え方や個性が色濃く現れます。さまざまな制限やルールがありながらも、一人ひとり異なる答えが出てくるので、とても楽しいですね。
多様な人々の視点から“ものづくり”を追究します
デザインの基礎から応用まで、ものづくりを4年間、集中して学ぶことができます。デザインを実践するために、理論学習はもちろん実験・実習・演習を豊富に用意しているのが特徴。多様な人々の視点をものづくりに生かす「インクルーシブデザイン」を軸に、その考え方を実験・実習を通して習得し、制作に取り組みながら実践力を養います。また、資格取得を支援する科目が充実しており、衣料管理士(TA)、インテリアプランナー、建築士などの資格取得を全力でサポートします。
掲載の内容は取材当時のものです。