人間科学部 多元心理学科 3年
児玉理奈さん
小さい頃からの興味と
ユニット制の学びが
心理学へと導く
私は子どもの頃から、選んだ回答で自分の性格が分かる、といったクイズ形式の心理テストが大好きで、インターネットなどを使い、様々な心理テストを楽しんでいました。一見結びつかないような質問でも、自分のことを言い当てられることがとても面白く、夢中になっていました。また、そういった心理テストを繰り返すうちに、性格について様々な視点で見られるようになり、自分について考える幅が広がることにも、楽しさを見出すようになっていました。
そして、心理学に興味を持った理由が、もう一つあります。小学生の頃に、クラス内での友人関係がうまくいかないことがあり、日頃から相手の気持ちや道徳観について考えることがありました。そうしたことから、人の行動と気持ちの関連性や心の負担について、その原因や特徴、対処法などを知りたいと思うようになりました。
また、そうした経緯もあってか、当時から、人の心の機微を描いたドラマや映画をよく見ています。登場人物が気づきを得て成長する姿や、まるで私の気持ちを代弁しているかのようなシーンで、自分が抱える悩みに対してヒントが得られることも多く、魅力を感じてきました。こうした小さな頃から抱いていた心への興味と、いくつかの経験から、中学生の頃には、大学で心理学を学ぶことをイメージし始めていました。
金城の多元心理学科に入学を決めた理由は、主に2つあります。1つはユニット制がとられていたこと。ユニット制とは、1年次で広い分野の心理学を学び、その中から学びたいことを選択して、2年次以降に学びを深めることのできる制度です。高校生の頃は、心理学の中でもどのような分野に興味があるのか、はっきりしていませんでした。また、初めから分野を絞って学ぶよりも、大学で実際に学びながら、自分の興味や関心がどこにあるのか確かめていきたいと思っていました。その思いにマッチしたのが多元心理学科のユニット制だったのです。
2つ目は、金城サポート奨学金です。私は、大学4年間の学費を両親に払ってもらうため、できるだけ費用を押さえたいと思い、金城サポート奨学金の給付を目指して受験。給付が叶ったため入学を決めました。金城サポート奨学金の給付対象は、2科目型と3科目型がありますが、高校の先生に「5教科をしっかりと勉強することが、1つ1つの科目の学力アップにつながる」とアドバイスいただいていたので、私は5教科すべてをしっかり勉強しました。
受験勉強の工夫としては、継続した努力ができるように工夫をしました。部屋の壁に先生に頂いた応援メッセージを貼ったり、勉強に飽きたときは机の位置を変えて気分転換をしたり。また、睡眠時間や休憩時間を削って勉強しがちですが、それは逆効果だったと気づきました。勉強の効率を上げるためには、睡眠時間と息抜きの時間を確実に確保するのが大切。また、模試があるたびに、勉強方法が適しているかを振り返り見直して、よりよい勉強ができるようにしました。
金城ならではの
恵まれた環境で
心理学を学べる充実感
入学後に驚いたのは美しいキャンパス。施設や設備がきれいだと日々の勉強にも身が入りやすく、気分も上がるため、重要なポイントだと思います。また、自然に囲まれているところも素敵ですね。緑も多く、お花が咲いていたり、芝生があったり、鳥の声が聞こえたりと、五感から心地よさを感じられる空間です。クリスマスの時期には、クリスマスツリーの点灯もあり、下校時に見ながら癒されていました。
私にとっては「お嬢様大学」というイメージが強かったので、馴染めるのか不安な部分もありましたが、そんなことは微塵もなく、自分らしく楽しく過ごすことができています。
また、学生生活について、不安に思ったり、わからないことがあったりしても、サポート体制が整っているため相談しやすいですし、自分の将来を見つめるきっかけも頂いていると感じています。こうしたことから、金城に入学して良かったと心から思っています。
幼い頃から学びたかった心理学を学んでいる今は、とても充実しています。ユニット制により、学年が上がるごとに興味のある分野が明確になって、心理学が好きだという気持ちが、さらに高まっていくのを感じています。
そして、心理学を学んでいくうちに、自分がどういう人間であるのか、より広い視点から捉えられるようになり、さらに周りの人のことも、様々な面からよく考えるようになりました。他にも、ストレスの対処法を学ぶ授業や、健康について学ぶ授業もあり、自分の心の健康について、以前より気にかけるようになったと思います。特に、ストレスへの対処については、心理学を学ぶ前に比べると、とてもうまくなったと感じます。また、過去の経験や、以前の自分と比べて成長した点について気づきを得ることもあり、とても面白いです。目に見えない「心」を考える時間は、不思議なことや驚きが多く、想像力が掻き立てられます。心理学はとても奥が深いです。雑誌の切り抜きを紙に貼って作品を作り、心理状態を表現をするコラージュ療法の体験はとても新鮮で、そのような表現療法を詳しく学びたいとも思っています。
感覚や考え方、価値観が近い友人ができるのも、大学ならではです。心理学という共通の興味を持って入学してきたこともあり、自分と考えが似ている人に出会う回数が多いように思います。普段自分が考えていること、興味のあること、印象に残ったことを、同じ視点で話せる時間が、とても楽しいです。また、視点の違う考えを聞くこともあり、新たな捉え方や感じ方を発見することに、楽しさを感じています。
大学生活では、学食も楽しみです。期間限定のメニューもあり、毎回迷いながら選んでいます。おいしい料理を食べると、午後からの授業も頑張ろう!とやる気が湧いてきます。さらに、大学の図書館で過ごす時間も大好きです。金城の図書館は、これまで私が利用した図書館の中でも格別に広く、心理学の本もたくさんあって、あれもこれも読んでみたいといつもワクワクしています。窓からは緑豊かなキャンパスの景色が一望でき、落ち着いた空間で心地よく勉強ができます。
また、最近は部活動で、絵を描き始めました。自分では購入に踏み切れない道具を使って、部員の皆さんと共に絵を描くことができるので、これからの活動が楽しみです。
自分らしく生きるために
たくさんの経験を積んで成長
私が入学してからは新型コロナウイルスの影響で、オンライン授業を受けることが多く、勉強のペースは、自分次第といった部分が大きかったと思います。その中で、勉強の習慣を維持することは難しかったですが、コツコツ取り組むための工夫と習慣が身についたと思っています。
また、金城に入学して、自分らしさを自由に表現できるようになりました。高校生までは、固定のクラスで、いつも同じ友人と過ごし、みんなと同じ制服を着て、周りに合わせながら過ごしていたように思います。しかし、金城に入学してからは、教室にいる学生も授業ごとに違います。決まった制服もありません。自分のお気に入りの服を着て、その日の気分でお化粧をして、“私はこういう人間”と周りにも表現しやすくなったと思います。今は誰と過ごすのか、何をするのかなど、私の行動を決めるのは私の意思。人目を気にし過ぎず、主体的で自由な学生生活を送ることができていると思います。
入学してから、あっという間に2年が過ぎました。仕事に就くと、大学時代のように沢山の人に出会う機会は少なくなると思います。ですから、これからの時間を大切にして、私と似た人、真逆の人、これまであまり関わってこなかった人・・・、もっと多くの人と関わりたいと思います。様々な人の感じ方や考え方を知って、私の感じ方も伝えて、たくさんの人との時間を楽しみ、豊かな時間を過ごしていきたいです。
そして、自分の好きなことをとことん楽しみ、追及する時間にも充てたいと考えています。大学生活は、工夫次第で自由な時間を作ることができます。そのため、心理学や新しい人との出会いだけでなく、興味があることを積極的に体験していきたいと考えています。さらに今まで興味のなかったことにも挑戦して、経験値を高め、自分の幅を広げたいと思います。こうした経験が、感性を磨き言葉の引き出しを増やすことにつながれば理想的です。様々な体験・経験をすることによって、中身の詰まった大学生活後半にしたいです。
朧げながら見えてきた将来像は、心理学の専門家として心の支援をすること。そのために、大学の授業で心理学の勉強をしっかりと行い、勉強以外の経験も積みたいと思っています。
受験期間中の高校生の皆さんは、目の前の難しい勉強に、逃げ出したくなることもあると思います。しかし、その先の大学生活では、とても充実した時間が待っています。これまでにない価値観、考え方を持つ人や、自分とは離れた地域で育った人など、様々な人たちとの出会いがあり、新しい場所で自分の意思と興味で選んだ学問を学ぶことができます。大学生活を通して、経験の幅も広がり、思い出の詰まった、密度の濃い4年間を過ごすことができると思います。今は大変かもしれませんが、その先を楽しみに、どうか頑張ってください!
- 学生生活・思い出のアイテム
心を綴った私の分身、マイノート。
1つは就きたい職業に就くために、何をするべきかを書き込んだノートです。4年間で目標を達成するための計画を立てて、書き込んできました。これまで計画を念入りに立て、後悔のないよう行動することを心がけてきたのですが、最近になり、程よい計画で、時には後悔もしながら柔軟性を身に着けることが大切では?と気付きました。これをきっかけに、今年からは、ノートにある計画以外のことにも取り組んでいます。
もう1つは気持ちの整理をするためのノートです。心の専門家になるため自己理解をしようと思い作りましたが、今は、ストレスへの対処と、日記、成長記録として活用しています。誰かと話したときに思ったこと、考えたことを書いたり、傷ついたり、悲しくなったり、不安になったりしたときには、その原因を整理するために書き込みます。何年か先に、私の成長の過程を振り返ることができるように記録しています。
心理専門職の資格取得支援も充実しています
特色ある6つの心理学ユニットから自由に選べる、ユニット制カリキュラムを用意。興味のあるユニットを3つ選択し、自分だけの心理学領域を構築して学ぶことができます。心理学を学ぶことにより「こころ」の視点から人間を深く理解し、スムーズな人間関係作りに必要なコミュニケーション能力を養うことができます。さらに、公認心理師と精神保健福祉士の国家資格に対応しているのも大きなポイント。それぞれの国家資格に対応したカリキュラムで、心理のプロをめざす人をしっかりサポートします。
掲載の内容は取材当時のものです。