学びと部活動を両立

心理学の学びで
心を解き明かし、
ハープの音色で心を癒す!

人間科学部 多元心理学科 3年
河村桜子さんが紹介

人間科学部 多元心理学科 3年 河村桜子さん人間科学部 多元心理学科 3年
河村桜子さん

音楽が開いてくれた
心理学への扉

私が心理学に興味を持つようになったのは、高校生の時でした。テレビから流れてきたいじめのニュースを見て、悲しくなると同時に「心の苦しさで困っている人を助けたい」という感情が湧いてきたのがきっかけです。また、一時期友人との人間関係に悩んでいたこともあり、将来社会に出てからのことも含めて、良好な人間関係を築くための方法を学びたいと考えるようになりました。
そうした思いで高校2年生の時に参加した金城のオープンキャンパスで印象に残ったのが、多元心理学科で行われていた「音楽心理学」の模擬授業でした。それはキーボードを使っての授業で、楽器が奏でる音楽が人の心に働きかけ、心を動かすことを知りました。幼少期からピアノを習っていた私にとって、学びたい心理学と大好きな音楽がつながっていることは何よりも魅力的でした。
金城のオープンキャンパスは高校3年生の時にも参加しました。緑あふれるキャンパスに降り注ぐ陽の光、最新の設備が揃う美しい校舎、金城祭(大学祭)でキラキラと輝く先輩金城生を見て、ここで大学生活を送りたいと強く思いました。そして、「音楽心理学」が学べる環境が金城にあることが決め手になりました。
入学した当初は友人ができるかどうか不安だったのですが、それも杞憂に終わり、学科や部活動を通してすぐに友人ができました。県外出身の学生もいて、それぞれの地域の話題で盛り上がることもあり、近隣から学生が集まる高校時代とは違う交友関係がとても新鮮でした。
ユニット制の授業を採用している多元心理学科は、1年次に6つの心理学ユニットすべての領域を学ぶことができ、2年次からはその中で特に興味を持ったメインユニット1つと、サブユニット2つを自由に選択できます。私はメインに「社会心理学」、サブに「健康心理学」と「臨床心理学」を選びました。この組み合わせにした理由は、将来の日常生活に最も役立つ心理学だと考えたからです。就職すれば人との付き合いも多くなり、人間関係で悩んだり、ストレスが溜まったり、様々な出来事が発生します。そんな時に心と身体の健康を保つためには、この3つを組み合わせて学ぶことが、自分にとって最も相応しいと思いました。
授業の中でも、特に実験は座学で学んだ理論を実際に体験することができるので、とても面白いです。例えば鏡映描写と呼ばれる実験では、手元の鏡に図形を映し、鏡に映った図形をなぞるのにかかった所要時間や正確さを測定します。こうした実験は理論通りの結果が出ることもあれば、予想外の結果になることもあり、その違いを考察することも心理学の楽しさの一つです。
また、メインユニットとして専攻している社会心理学の「交通心理学」という授業で、 JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)の方をお招きして体験型の授業を受ける機会がありました。VRゴーグルを装着して事故の様子を体感したり、ゲームで反射神経を測定したり、座学だけでは分からないことも自分自身で体験することでよりリアルに学ぶことができたため、とても印象に残っています。
授業の中で最も苦労したのは「心理学統計法」でした。予め用意されたアンケートの回答を集計して分析し、結果を読み解くことがとても難しかったです。ですが、授業ごとに先生に解説していただき、何度も練習することで、理解が深まりました。

ホールを借りて外部のハーピストの方とコラボイベントを開催 外部のハーピストの方とコラボイベントを開催
(中央奥、左側が私です)

ハープアンサンブル部は
全国唯一の大学公認

ずっとピアノを習っていたこともあり、昔から他の楽器にも興味がありました。ハープもテレビなどで演奏を見て、いつかは弾いてみたいと思っていた楽器の一つでした。そして大学1年生の礼拝の時、説教をされていた牧師からハープアンサンブル部が発足したと聞き、すぐに先生のところに行って見学したいと伝え、そのまま入部することになりました。
ハープアンサンブル部は、私が入学してすぐに設立されたため、まだ歴史の浅い部活動ですが、大学公認としては全国で唯一であり、とても貴重な存在です。以前にもハープのクラブがあったそうですが、楽器だけが残されて活動はしていませんでした。それを知ったハープ経験者である4年生の先輩が部員を募り、立ち上げたのがハープアンサンブル部です。
金城の中学校・高校にもハープアンサンブル部があり、部を立ち上げた先輩はその部出身の卒業生でしたが、私を含めて部員のほとんどは未経験者です。先輩の指導を受けて練習し、簡単な曲ですが、初めて弾けた時はとても嬉しかったです。そして、アンサンブルで演奏して曲が完成した時はとても達成感を感じました。その後、1年生の12月に行われた金城の「みどり野会」のクリスマス礼拝での演奏を終えた頃には、ハープの演奏に少し自信が持てるようになりました。そして現在は、ハープアンサンブル部の部長を務めています。
部長として集団をまとめる立場に立つことはハープアンサンブル部が初めてで、推薦された時はとても不安でした。しかし、引き受けたからには部活動を存続させたいと思い、部活動として認められるために必要な部員数10名以上を維持するため、初めは部員の確保に重点を置いて活動しました。その甲斐もあり新入部員3名を迎えることができました。
私は先輩と後輩という上下関係があると、コミュニケーションが取りづらくなると考えています。そのため、部長であることを前面に押し出さず、後輩にとって親しみやすい存在でいることを常に意識し、上下関係によるストレスが生じない環境づくりを心がけています。部長としてはまだまだ未熟で、部員に助けられてばかりですが、この親しみやすい雰囲気こそがハープアンサンブル部の良さだと思います。
活動としては、オープンキャンパスでのハープ体験、金城祭やクリスマス礼拝でのステージ演奏といった学内での活動のほかに、県内の教会でも奉仕活動の一環として演奏を行っています。
オープンキャンパスのハープ体験では、簡単な楽譜を使って「きらきら星」を来場者に演奏してもらい、単に音を出すだけではなく奏でることの楽しさを知ってもらえるよう意識しています。また、教会などでは讃美歌を演奏することが多いのですが、お子さんの来場が多いイベントであれば、スタジオジブリのアニメーションの曲を演奏するなど、来場者に合わせて選曲しています。ハープで聴くアニメの曲もなかなか良いですよ。さらに、昨年はホールを借りて外部のハーピストの方とコラボするイベントも行いました。

人間科学部 多元心理学科 3年 河村桜子さん

将来は
心理学を日々の暮らしに
生かしたい

私が今まで所属してきた部活動は学外の活動がほとんどありませんでした。しかし、ハープアンサンブル部に入部してからは、教会への演奏奉仕などで学外に出て自分たちの活動を知ってもらう機会が増え、「すごくいい演奏だったよ」「きれいな音ですね」といった言葉をいただくたびに、頑張って練習してきてよかったと達成感を感じます。
大学生活で印象に残っているのは、そうした部活動のことが多いのですが、それ以外では大学の友人と旅行に行ったことも印象深いです。高校生の時はコロナ禍で卒業旅行にも行けなかったので、友人と泊まりがけで出かけられたのはとても貴重な思い出です。こうした旅行も含めて、自分の意志で行動できるのは大学生ならではだと思います。
将来は心理学の学びを仕事と生活の両面で生かすことができればと考えています。働く上での人間関係では「キャリア心理学」、自分の心身の健康維持では「健康心理学」、プライベートにおいて結婚し子どもができたら「社会心理学」や「発達心理学」、「臨床心理学」など、日常生活のどのような場面にも心理学は関わりがあります。他者だけでなく、自分の人生や心身も含めて健康を維持できるように、今は必要でなくてもいつか役に立つ日が来ると信じて、興味を持ったことは満足するまで学び、実生活に生かしたいと思います。
金城は所属する学科の専門科目はもちろんですが、他学部他学科履修制度を利用して所属学科以外の科目も履修できるため、興味のある他分野の知識を深められるのも魅力だと思います。その他にも、女性の人生で起こりうる課題について学ぶ「女性みらい」をはじめとした独自の科目も数多く用意されています。そして、全学部が1つのキャンパスにあるため、効率的に学ぶことができます。
また、部活動やサークルも同じキャンパスで行われるため、より多くの学生と交友関係を広げることができ、充実した時間をもたらしてくれます。私が部長を務めるハープアンサンブル部は、全国で唯一の大学公認の部活動であるため、貴重な体験ができます。少しでも興味のある方は、ぜひ一度覗きに来てください!

学生生活・思い出のアイテム
学生生活・思い出のアイテム

手間がかかるけどその分愛着もひとしお!

ハープというと、オーケストラで演奏しているような大きなものを思い浮かべる人が多いと思いますが、ハープアンサンブル部で使用しているのは小型のものです。ハープのフレームは木製のため、学外の演奏会で運搬する際には毛布を何重にもかけて厳重に梱包し、とても気を使います。また、ピアノであれば年1回程度で済む調律も、練習や演奏のたびに行います。長く放っておくと弦が切れることもあり、手間がかかりますが、その分愛着が湧きます。
演奏に使う楽譜は他の楽器と変わりません。ただ、アンサンブルで演奏するため、いくつかのパートに分かれており、自分のパートを見失わないように目印を書き込んでいます。

心理専門職の資格取得支援も充実しています。

特色ある6つの心理学ユニットから自由に選べる、ユニット制カリキュラムを用意。興味のあるユニットを3つ選択し、自分だけの心理学領域を構築して学ぶことができます。心理学を学ぶことにより「こころ」の視点から人間を深く理解し、スムーズな人間関係作りに必要なコミュニケーション能力を養うことができます。さらに、公認心理師と精神保健福祉士の国家資格に対応しているのも大きなポイント。それぞれの国家資格に対応したカリキュラムで、心理のプロを目指す人をしっかりサポートします。

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掲載の内容は取材当時のものです。