卒業を控えた国際情報学部・磯野正典ゼミの4年生、阿部桃子さん、金森成美さん、足立清歌さんは、去る3月10日~11日まで、卒論テーマとなった「東日本大震災の復興研究」で過去2年間に訪れた被災各地を卒業旅行として訪れました。福島県浪江町請戸小学校の震災遺構を訪れた際には朝日新聞社から取材を受け「東日本大震災 3.11震災・復興 震災遺構・請戸小の長い1日 全国から福島に集う人々」の記事に掲載され、黙祷を捧げる姿が写真で紹介されました。
卒業旅行としてこの地を訪れたのは、卒論を書く時にヒアリング調査に協力してくれた多くの現地の皆さんへの卒業報告とお礼を伝えるため。3人はそれぞれに被災地の復興をテーマに卒論を書きましたが、阿部さんの論文は優秀論文賞を受賞しています。津波被害を受け、現在は震災遺構となっている請戸小学校は海から300メートルの所にあり、校舎2階まで津波が押し寄せる被害を受け、その無残な姿が震災遺構として保存されています。3人はここで震災発生同時刻に祈りを捧げました。
金森成美さんは「この4年間にゼミで学んだ集大成が卒論になりました。これまで被災地での調査で、私たちを暖かく受け入れ、取材に協力してくれた現地の皆さんに心から感謝しています。今回の訪問でも逆に多くの人たちから感謝と労いの言葉を頂き恐縮しています。卒業しても被災地の事は絶対に忘れず時を経て再び訪問したいです」と話してくれました。指導にあたった磯野正典教授は「卒業旅行で研究調査した現地を再訪した姿勢は本当に素晴らしい。この旅行が本当の意味で大学生活4年間の総括となった。研究を通じて大きく成長したゼミ生が誇らしい」また、「これからも東日本大震災と地域メディア研究をメインにゼミでは現地訪問を継続したい」と抱負を語りました。
そして、ゼミ3年生の西山みづきさんと佐藤舞依さんは、4年生の現地訪問に1年生の時から同行し、活動を継続すると共に、来学期はこれまでの研究成果を学会の全国大会で研究発表会する計画をしています。
朝日新聞 2022年3月13日掲載
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