2022年7月2日(土)、 「ファンドレイジング演習」(*1)にて、4月から始まった授業全体の学びの集大成として博物館明治村のファンドレイジングアクションプランを作成し、博物館明治村の方々の前で発表しました。
同日の授業では、先日HPでご紹介(*2)した5月21日に博物館明治村で行ったフィールドワークでの経験を素材に、4月からの演習授業で培ったファンドレイジングに関する理論や視点、具体的な実践ノウハウを生かし、博物館明治村の寄付者を増やすための方策等についてグループでプランを練り上げ発表を行いました。 当日は博物館明治村より事務局長の三好様、長谷様に大学へお越しいただき発表に対してコメントをいただきました。
学生からは、子どもたちにも気軽に寄付に興味を持ってもらうために、コインアート(小銭を入れていくと一つの絵が完成するアート作品)を設置するといったプランや、博物館明治村のアプリを開発し、ポイントを貯めると来村時に特典が受けられたりアプリ内で会員同士が交流できる機能を設けるといったプラン、明治文学ファンがボランティアで演じる朗読劇を開催することで支援者の間口を広げ、寄付サポーターを増やすプランなどが発表されました。
学生からの発表後、三好様より下記のコメントをいただきました。
「たくさんの気づきをもらいました。明治村のこれからを長期的に考えていく中で、ファンドレイジングについても考えてきましたが、(学生の発表と)リンクするものがたくさんありました。ファンづくりについては『期待値を超える』ことが大切だと思っています。新しい気づきや、学びや、楽しさなど、相手の期待以上のものを提供することでファンを増やすという視点をぜひ意識してみてください。」
学生自らが、実際に現場に触れ、目で見て、さらには来場者の声もお聞きできたことで、寄付者のイメージが膨らみ、その経験がフィールドワーク以外の座学での学びが交わることで学びを深めることができたと感じています。 授業は前期期間で終了となりますが、来年度以降もさらに発展させた内容でファンドレイジングの学びを深めていきたいと思っています。
当日お越しいただきました三好様、長谷様をはじめ、博物館明治村の関係者の皆様、そして授業を運営いただいている日本ファンドレイジング協会の関係者の皆様に、改めてこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。
*1 金城学院大学人間科学部コミュニティ福祉学科「ファンドレイジング演習」
コミュニティ福祉学科では「ソーシャルウーマン(社会に積極的に参加し、地域住民とともに全ての人々がしあわせに暮らすことができる社会をつくる女性)」の育成を目的とし、多様な分野で活躍するための「社会そうぞう力」「協働実現力」「問題解決力」の3つの力を養うことができます。 「ファンドレイジング演習」は、同学科と日本ファンドレイジング協会が協働で2020年度から実施しているもの。授業内で「准認定ファンドレイザー(*)」の受験資格を取得することができる全国初の試みで、同学科の卒業単位として認められます。 演習は全15回で構成され、非営利組織の経営や資金調達に関する体系的な知識習得と、自らの手でファンドレイジング計画を策定する力やそれを実行するための戦略的思考を身につけることを目標としています。
*2 博物館明治村で5月21日に行ったフィールドワークの様子が、『サンデー毎日』の2022年7月10日号に掲載されました。(記事は許諾を得て掲載しています。)