薬学部薬学科6年生の片桐七衣さん(林高弘研究室)が取り組んだ研究「Influence of using history of immune checkpoint inhibitor therapy for neutropenia caused by combination therapy of ramucirumab and docetaxel」が、英文学術雑誌 ‘Pharmazie’ に掲載されました。

日本人の肺がんの中で最も発症頻度の高い非小細胞肺がんに対して、一次治療(一番最初に用いるがん治療)として免疫チェックポイント阻害薬の使用が推奨されています。一次治療で効果のない場合には、二次治療として別の治療薬が用いられることがあります。二次治療以降での使用が推奨される治療法にラムシルマブとドセタキセルの併用療法があります。しかし、この治療法は、免疫細胞の一種である好中球を著しく低下する副作用発現に注意が必要です。この研究では、過去に免疫チェックポイント阻害薬の治療歴のある患者様では、ラムシルマブとドセタキセルの併用療法による重篤な好中球減少の発現頻度が少ないことを明らかにしました。本研究は、岐阜県総合医療センター薬剤部および呼吸器内科との共同研究として実施したものであり、今後の肺がん治療に役立つことが期待されます。

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