ここ3年間はコロナウイルス感染症の影響でなかなか海外に行くことが出来ず、学生と外国の学生との対面交流は難しい状況でした。しかし、この期間にもコロナウイルス感染症の状況に注視しながら入念な準備を整え、渡航と交流のタイミングを図ることで、本学学生がインドネシアへの訪問を実現させました。

これは国際情報学部2、3年生と文学部3年生、合わせて8名の「インドネシア・ムハマディア大学国際交流プロジェクトチーム」によるものです。先輩達が2020年から活動を始め、この度、インドネシアの大学が主催した「国際文化フォーラム」に参加して、研究発表と交流を行いました。

メンバーの大半は国際情報学部での海外研修「KIT」がコロナウイルス感染症の影響で中止となり、残念な思いを募らせていました。そこで、プロジェクトチームを作って何とか現地の学生との交流機会を作ろうと話し合いを続け、はじめはメールやZOOMなどによる遠隔交流に取り組んでいました。これまで2020年からはムハマディア大学のソンダ・サンジャヤ教授を本学にお迎えして授業をして頂いたり、ZOOMによる授業や学生の皆さんとの交流を実施していましたが、今回、先輩たちの念願をついに後輩メンバーが叶えたものです。

このような活動の積み重ねを経て、ムハマディア大学から「国際文化フォーラム」を開催する旨の知らせがあり訪問が実現しました。フォーラムでは日本の現状を文化的な側面から分析・評価した研究発表や日本語の基本発声・発音などの指導を行いました。最後にはメンバーによる歌と踊りのパフォーマンスも披露しました。

リーダーを務めた3年 樋口葉月さんは、「日本に興味のある人から「アニメが好き!JPOPをよく聞く!」という声を聞き、日本の文化へ関心がある事に、喜びと母国への誇りを感じた。また、将来は日本で働くことが夢など、熱い思いを直接聞け、自分の人生についてしっかり考えたいと思わせてくれた。」

また、3年 伊藤麻衣さんは「現地の大学生の「生の声」を聞く事は、単なる旅行では感じられない体験。日本語学科の学生の皆さんと言語の壁は少しあったが、その壁を乗り越えた多くの貴重な交流であった。」

2年 武井彩名さんは「異文化を直接肌で感じて、新たな発見や学びの多く非常に有意義だった。来年度もこの研究活動を続けるので、金城生の参加をお待ちしています。」

2年 杉山結梨さんは「プレゼンやパフォーマンスでムハマディア大学の学生が積極的な姿勢で聞き入れてくれ、日本への関心度の高さを実感しました。」と、参加した学生達は成果や次に向けた抱負を語っています。

ムハマディア大学はこれまで国際情報学部の学生が「KIT」の授業で何度か訪れている事もあって、現地の学生から大歓迎を受けました。日本語学部のテディ・スルヤディ教授は、「コロナの期間中、日本語を学んでいる学生達は日本人に合う事が出来ず、また、日本に行く事も出来なかった。ようやく各種の規制も緩和され、今回の交流には大きな成果があった。今後もこの活動を継続・発展させたい。」と話していました。

交流はフォーラムだけでなく、現地の学生の皆さんに大学内を案内してもらったり、市内のマリオボロ通りに一緒に行ってカフェで時間を過ごすなど、多くの有意義な交流機会を持ちました。

マリオボロ通りではジャカルタで記者活動(「よりどりインドネシア」等執筆中・元FNNジャカルタ支局長)をしている横山裕一さんが同行し、その様子を取材されました。横山さんは日本に帰国された際には、再び参加メンバーに会ってその後の様子も取材する予定だということです。横山さんはこれまでに国際情報学部の「KITインドネシア」のコーディネーターとして、JKT48メンバーとの交流会や、地元テレビ局ANTVの視察にご協力くださっています。

なお、この活動は2023年度も継続し、2024年3月には再度現地を訪問する計画中です。興味のある学生の皆さんの参加をお待ちしています。

  • 問い合わせは国際情報学部・磯野正典研究室(E1-419)まで、4月中は昼休みにチームメンバーが平日は、ほぼ毎日いますのでおいで下さい。