本年12月6日の「生化学(2)」(食環境栄養学科専門科目)の授業において、愛知医科大学内科学(糖尿病内科)の准教授で、愛知医科大学病院にご勤務されている姫野龍仁先生をゲストスピーカーとしてお招きし、「糖尿病ってどんな病気?」というテーマで糖尿病についてご講演いただきました。
糖尿病は、膵臓から分泌される「インスリン」の量や作用が低下して、血中のブドウ糖(グルコース)の濃度が慢性的に高くなる病気です。今回、姫野先生より糖尿病の診断、合併症の分類、治療に関して論文のデータとともに分かりやすくご説明いただきました。さらに、糖尿病治療の三本柱である「食事療法」・「運動療法」・「薬物療法」のうち、管理栄養士が深く関わる食事療法における栄養指導の現状を具体的にご紹介くださいました。
学生たちは、臨床現場で働く管理栄養士さんからの「指導者主導の栄養指導にならないように」というメッセージに共感しつつ、自分達の将来について考える貴重な機会になりました。また、臨床医としてご活躍である先生の疾病や患者さんへの視点や取り組みに触れられて、将来管理栄養士としてチーム医療を実践する上でも意義深い講演となりました。
「生化学」は、生命活動を物質の化学変化として理解することを目的とした学問で、管理栄養士養成課程における「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」分野に関連します。生化学で学ぶ生体構成成分としての糖質、脂質、タンパク質、核酸、ビタミン、酵素、ホルモンに関する基礎知識は、疾病症状の把握にとって肝要です。