文学部日本語日本文化学科および外国語コミュニケーション学科の日本語教育プログラムには必修科目として「日本語教育の諸問題」が用意されています。
日本国内を中心に日本語教育が必要なさまざまな現場や、そこでの取り組み、教え方などについて、複数のゲスト講師の講義を織り交ぜながら考えます。
6月には、3名のゲスト講師にご登壇いただきました。
1人目は、名古屋のセントラルジャパン日本語学校の柏谷涼介先生です。日本語教師になるまでの経緯や、お仕事のやりがい、また、待遇面などについてもお話くださり、学生の日本語教師の仕事に対する理解が深まったように思います。受講生からは「日本語教師の仕事の魅力を感じることができた」「将来の仕事のひとつとして捉えることができた」などのコメントがありました。
2人目は、愛知学院大学の田辺淳子先生です。田辺先生は、長年、介護の日本語教育に携わっていて、その知見と研究成果を活かした『シャドーイングで学ぶ 介護の日本語 場面別声かけ表現集』(凡人社)という教材も出版されています。 近年、多くの介護施設で外国人の職員が働いています。そういった専門職の人のための日本語教育の楽しさや、気をつけるべきことを学ぶことができました。コメントには、「介護の日本語教育のイメージができた」「外国から来た人によって日本の社会が支えられていることを実感した」などとありました。
3人目は、NPO法人トルシーダの渡部真由美先生です。渡部先生は、豊田市などで子どもや地域の生活者の日本語教育に携わっています。2023年末時点で、日本に在住する外国人の数は過去最多の約340万人となっています。最も多い在留資格は永住者で、日本に長く住む人たちです。こういった地域の生活者や子どもたちの日本語支援は喫緊の課題となっており、多くのNPOやボランティア団体が地域で活動しています。渡部先生には、こういった人たちを取り巻く環境などについて詳しくお話頂いたあと、ご自身が取り組まれている活動についてお話頂きました。コメントには、「外国にルーツのあるクラスメイトがいたので身近な話として聞くことができた」「子どもたちの日本語教育の重要性を認識した」などとありました。
本学の日本語教育プログラムは、「登録日本語教員の資格取得に係る経過措置における日本語教員養成課程等」として確認されており、日本語教員試験のうち「基礎試験」が免除され、「応用試験」の合格のみで、「登録日本語教員」の資格が得られます。詳細については、2024年4月11日に掲載したお知らせ「『日本語教育プログラム』が国家資格『登録日本語教員』取得のための経過措置対象として確認」をご覧下さい。