梅雨末期、蒸し暑い日々ですね。薬草園ではキキョウなどが咲いていますが、また地味な植物のお話。
見出しの写真と右の写真は、アマという植物の実です。ちょっと明るめの茶色とでも言いましょうか、これが正真正銘の「亜麻色」です。高校生や20代のみなさんは知らないかもしれませんが、「亜麻色の髪の乙女」という曲の「亜麻色」です。1968年にビレッジシンガーズがリリース(さすがに筆者もこれはリアルタイムでは知らない)、2002年に島谷ひとみさんがカバーして、それぞれに一世を風靡した曲です。今どき、みなさん茶色に限らず髪をいろいろな色に染めていて「亜麻色の髪」は特別なものでもなくなって、「亜麻色」なんて言葉もとっくに死語になっていますが、1968年ともなると髪を「亜麻色」にしている日本女子はおしゃれの最先端を行っていたわけですよね。
さて、この亜麻色のアマの実の中の種には油が多く含まれていて、その油が「亜麻仁(アマニ)油」。アレルギー体質の改善やいわゆる血液サラサラの効果があるとされるαーリノレン酸を多く含む油です。たくさん取れるわけではないので、ちょっとお値段高めですがね。