左:鳥居綾助教 右:吉川昌江教授

2024年11月2~4日に幕張メッセ他で行われた第34回日本医療薬学会年会にてJPHCS 誌論文賞の授賞式が行われ、筆頭著者の本学薬学部 鳥居 綾 助教が表彰を受けました。

JPHCS 誌論文賞は、日本医療薬学会の学会誌「Journal of Pharmaceutical Health Care and Sciences」に掲載された論文の中から、医療薬学分野における優れた論文に対して贈呈されます(2023年の論文掲載数52報、受賞率5.8%)。

糖尿病の治療薬の一つであるインスリン製剤は、皮下組織に注射することで効果を現す薬剤です。インスリンの注射針には複数の種類がありますが、個々の患者さんに合った注射針は明らかにされていませんでした。そこで、本研究では患者さんの注射部位での皮膚の厚みを測定し、最適な針を検討しました。調査結果をもとに注射針を変更した患者さんでは、インスリンの効果や副作用に影響を与える事象に改善が認められました。本受賞にあたり、これら一連の研究成果が高く評価されました。

本学薬学部 吉川研究室では、糖尿病に関連した研究を行っています。本研究は愛知県豊田市にある糖尿病内科 イトウ内科クリニックとの共同研究です。吉川昌江 教授の指導の下、平井花奈さんと犬飼友梨さんが卒業研究として本研究に取り組みました。

<論文タイトル>
Investigation of appropriate needle length considering skin thickness with the real injection posture for insulin injections in diabetic patients

<著者>
Aya Torii-Goto, Kana Hirai, Yuri Inukai, Yoshimi Hoshina, Kazumi Shiomi, Junko Ito and Masae Yoshikawa

J Pharm Health Care Sci. 2023;9(1):19.

受賞論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37259150/

授与式の様子
賞状授与の様子