今日のお題:桐原健真「宗教は一に帰すか―帰一協会とその試み―」日本宗教学会第75回学術大会、新宿区・早稲田大学(戸山キャンパス)、2016年9月10日
おわりに
帰一協会の試みを、いわゆる宗教間対話Interfaith dialogueと考えることも可能かもしれません。しかし、対話はどこまでも、彼我 dia- の関係でしかありません。「対」している限り、「帰一」はできないのです。
帰一協会は、初期の段階で、帰一の困難性に気づきました。個々の宗教は、各々独立して存在しており、その事実を否定して新たな教を立てることはできない。それゆえに帰一協会は、なにかの「形式」を遺すのではなく、宗教者や宗教に関心を有するものたちが集う「場」を形作ることへとシフトしていきました。
それはいわば、宗教間協業Interfaith Cooperationとしての場であり、Association Concordiaの名にふさわしい営みであったと言えます。こうした宗教間協業の実践は、果たして今日どのような形でなし得るものなのでしょうか。帰一協会の知的営為を踏まえつつ、改めて考えて見る必要があるでしょう。
以上で発表を終わります。ご静聴感謝いたします。
一つの結論としては、姉崎正治は偉いなぁということでございましょうか。
井上哲次郎は相変わらず可哀相なことになっていますが。まぁ、質疑でも申しましたが、イノテツは、長生きしすぎたんだろうなぁ、というところでございましょうか。或る意味、人間は常に成長するという見本のような人間ではあります。
そういえば、個別発表って久しぶりだなぁと思った今日この頃。