金城学院大学コラージュ療法研究会
金城学院大学コラージュ療法研究会は,2009年2月に第1回を開催してから,年に2,3回ずつ開催しています。参加者の皆さんと一緒に制作体験を行ったり,事例検討をおこなうなど貴重な勉強の場となっています。
出席者は毎回20名から30名ほどで,その約半数は大学院生ですが,大学院修了後も出席して勉強を続ける人が増えてきました。また名古屋近辺で活動している臨床家の方々も,参加されています。ご関心のある方はご連絡ください。
連絡先:imamura@kinjo-u.ac.jp
会場:金城学院大学
開催:年3回(おもに7月・11月・2月)
次回の研究会
第31回
2020年3月8日(日)は延期になりました。
これまでの活動
発表者:加藤勢季子氏(陶工房つるかめ)
「土の粘土に触れよう~粘土ワークの体験と実績紹介~」
発表者:佐藤睦子氏(京都ノートルダム女子大学)
事例:「統合失調感情障害男性とのコラージュ療法過程―コラージュ・ボックス法を用いて」
発表者:橋本容子氏(椙山女学園大学)
事例:「ASD女子大生との面接過程から―レジリエンスを育む場としての創作」
発表者:長瀬敬氏(医師・介護老人保健施設 ユニット菜の花 施設長)
事例:「高齢認知症事例におけるコラージュ表現」
発表者:今枝美幸氏(金城学院大学大学院人間生活学研究科)
事例:「重症心身障害の男性との面接―コラージュによる表現を用いて―」
言語での表出が困難な重度心身障害をもつクライエントへの丁寧な関わりを発表していただきました。
発表者:内田多恵氏(兵庫県SC・明石市SC・兵庫県神崎高等学校キャンパスカウンセラー)
事 例:『言語でのコミュニケーションが難しい女子との面談 −コラージュを取り入れて−』
学校現場でのケースは現実的な水準にとどまりがちと思いますが,非言語的な媒介を交えながら,しっかりと深く取り組まれている事例を発表していただいた。
発表者:今村友木子氏(金城学院大学)
事例:『孤独感を抱え続けた男性との面接-初期のコラージュが伝えているもの-』
長期にわたって精神科受診と並行して心理面接を行った事例について検討しました。面接初期のコラージュから示唆された多くのことをフロアで共有することができたと思います
『コラージュ作品のアセスメント体験』
発表者:二村彩氏(金城学院大学)
『アートセラピー・ワークショップin London報告(体験ワークと土産話)』
発表者:今村友木子氏(金城学院大学)
『アセスメント体験』では、コラージュ作品を見てアセスメントをするという作業に取り組んでいただきました。難しく感じた方も多かったようですが,作品を理解するための手がかりを増やしていっていただければ,と思います。
『コラージュ制作の体験過程に関する研究-制作中のぴったり感に焦点をあてて』
発表者:今村七菜子氏(岐阜市子ども・若者総合支援センター)
コラージュ制作者の感覚に焦点をあてつつ,第三者による印象評定も行うという興味深い研究を聞かせていただくことができました。
『気分障害、醜形恐怖から自殺企図に至った40代男性のコラージュ表現‐1年半の記録‐』
発表者:棚橋めぐみ氏(三重大学医学部附属病院)
精神科での臨床例を発表していただきました。フロアにも精神科臨床に携わる方がご参加くださり,重い水準の例について意見を交換することができました。病態水準と非言語的な表現の理解が深まったのではないかと思います。
『イギリス・アートセラピー入門』
発表者:山上榮子氏(神戸学院大学)
写真だけでなく、ビーズ、ウール、葉、絵の具など幅広い素材を扱うイギリス・アートセラピーを用いて3次元のコラージュを体験しました。また、一人でのワーク、二人でのワーク、グループでのワーク、ネガティブなテーマとそのケアなど、とても多くの体験をさせていただきました。
『話せなくなったAさんとのコラージュ療法−伝えたかった「そういうこと」とは−』
発表者:石原真理氏(名古屋医療センター)
身体疾患に伴い,身体機能,言語機能の低下したクライエントとの面接の中でコラージュを導入された事例です。わずかな言葉のやりとりが,コラージュを間に挟むことでクライエントの思いが伝わる関わりへと変わっていく過程を共有することができました。
『コラージュ療法基本材料シート集による制作体験と,活用のあり方』
講師:今村友木子氏 (金城学院大学)
会場:金城学院大学N2-305
完成した「コラージュ療法基本材料シート集」を使用してコラージュ制作をおこない,参加者の皆さんと体験や作品のシェアをしました。また,実際に臨床場面で使用した方からのお話や,材料に関するいろいろな意見も出され,皆さんと今後の活用について考えを深めることができました。
『対人緊張を主訴に来院した高校生男子との面接』
発表者:今尾朝美氏(金城学院大学心理臨床相談室)
クリニックで取り組まれた臨床事例を紹介していただきました。ユニークな作品の意味について一点一点、皆さんと意見を交わすことができ、理解を深めることができました。
『コラージュ療法作品に対するPAC分析を用いた振り返り』
発表者:藤掛友希氏(早稲田大学大学院文学研究科心理コース博士後期課程)
『継続的コラージュ制作における自己像への着目と本来感の関連』
今枝美幸氏(金城学院大学大学院人間生活学研究科人間生活学専攻博士後期課程)
修士論文でコラージュの研究に取り組まれた2名の方の発表でした。異なるアプローチによる検討を深めるとともに,お二人とも,試作版の材料集を使用していたことから,同材料による作品の違いも楽しむことができました。
『心理臨床におけるブロック表現技法』
講師:加藤大樹氏(金城学院大学准教授)
身近なブロック玩具を表現媒体として用いる「ブロック表現技法」について,制作体験を交えて,基礎研究や活用の実際について紹介していただきました。
『コラージュ制作体験により創造性が賦活された60代女性の事例-ボックス法におけるパーツの準備性の意味』
講師:中原睦美氏(鹿児島大学教授)
60台女性の事例を通じて,臨床現場におけるコラージュの導入の意味と役割,その準備のあり方について,わかりやすくお話いただきました。
『コラージュ制作体験とコラージュ療法研究報告』
発表者:今村友木子氏(金城学院大学)
コラージュ療法材料研究班が制作中の「コラージュ療法材料シート集(試作版)」を使用して,コラージュの制作体験をした。制作後,コラージュ療法を用意するためにはどのような配慮が必要か,材料シート集にはどのような活用可能性があるのか,体験を通してディスカッションを行いました。
東海コラージュ研究会のご案内
【東海コラージュ療法研究会について】
東海コラージュ療法研究会は森谷寛之先生が中心となって20年以上前から名古屋で開催され、中村勝治先生、生越達美先生へと引き継がれてきました。
2016年以降開催されていませんでしたが、このたび今村(金城学院大学)が代表として再開することになりました。
年一回程度の金城学院大学コラージュ療法研究会との共催で、事例検討を中心に開催していきたいと考えています。
2018 年 10 月21 日(日)10 時~ 16 時
場所:東別院会館 210椿
午前 講義と実習 「コラージュ療法の基礎と実践」
二村彩(金城学院大学)
午後 事例検討 「孤独感を抱え続けた男性との面接過程」
今村友木子(金城学院大学)
*2017年2月に金城学院大学コラージュ療法研究会で発表
イギリス・アートセラピー・ワークショップ
下記のとおり、イギリス・アートセラピーのワークショップを開催しました。
美術実習室で、絵の具、クレパス、クレヨン、など、たっぷり使っての体験実習です。
講師:Dr.ヤネック・ドゥボスキー (ローハンプトン大学)
通訳あり!
日時:2016年7月30日(土)午前10時00分~午後4時00分
場所:金城学院大学 N2-311美術実習室
参加資格:心理臨床領域およびその関連領域で仕事に従事してお
り,守秘義務を守れる方。大学院生も参加可。
持ち物
参加される方は,ご家庭にある水彩用具色鉛筆,クレヨン,フェルトペン,絵筆,色鉛筆などがあればお持ちください。
こちらでも基本的な描画材料は準備しておきます。わざわざ購入する必要はありません。
(臨床心理士資格更新ポイント、申請予定)