中学生からの希望を胸に

管理栄養士の資格を取得し
夢に向かってまっすぐに!

生活環境学部 食環境栄養学科 4年
薄窪夢叶さんが紹介

生活環境学部 食環境栄養学科 4年 薄窪夢叶さん生活環境学部 食環境栄養学科 4年
薄窪夢叶さん

続けてきたスポーツが
食事と栄養につながり
管理栄養士の道へ

私は中学校1年生からずっとボウリング競技に励んでいます。小学校5年生の頃から、近くのボウリング場へよく遊びに行っていた私には身近なものでしたが、ボウリングを競技として始める前は新体操に打ち込んでいました。しかし、食べることが大好きな私にとって体重を管理するための厳しい食事制限はとても辛く、給食の時間に同級生がもりもり食べておかわりする様子を羨ましく思ったものです。そんな時、私より先にボウリング競技を始めた弟が楽しそうに取り組んでいる様子を見て、次第にボウリング競技へと気持ちが傾いていきました。
そしてプロボウラーである師匠に付いて腕を磨く中で、師匠から「取りたかった資格がある」と聞きました。そのことについて調べていくうちに「日本スポーツ協会」のホームページに辿り着き、そこで目にしたのがアスリートの栄養管理やサポートを専門に行うスポーツ栄養士という職業。新体操をやっていた頃に厳しい食事制限を経験したこともあって食事や栄養には特に興味があり、この職業にとても惹かれました。この時はまだ中学校2年生でしたが、スポーツ栄養士を目指そうと決意しました。そのためには管理栄養士の資格が必要であることを知り、夢の実現に向けた第一歩として管理栄養士を目指すため、高校も栄養と調理を学ぶことのできる専門科に進学。卒業後は管理栄養士の資格取得に実績のある愛知県内の大学に進みたいと考えながら、高校3年生の夏に金城のオープンキャンパスに参加しました。そこでは食環境栄養学科の先生から「ぜひ、金城に来てください」という心のこもったお言葉を頂くとともに、充実した最新の施設環境を見学、さらに管理栄養士国家試験で高い合格率を維持しているという点が決め手となり、金城の食環境栄養学科に進学しました。
食環境栄養学科は全員で管理栄養士を目指し、調理学や食品学、生化学、解剖生理学、栄養教育やカウンセリング論まで、管理栄養士国家試験に向けて広く深く学びます。実習や実験もとても多く、それに伴ってレポートや課題もたくさんあります。しかし、4年間クラスメイト全員がほとんど同じ授業を履修し、実習・実験をグループで行うというのは、この学科ならではの大きな特徴であり魅力だと思います。より良いレポートを作成するために文献を探して考察し、外が暗くなるまで食堂で取り組んでいたのも今では良い思い出です。大変な時も周りを見れば、いつものクラスメイトがいるのでとても心強く安心できました。4年間、管理栄養士国家試験合格という同じ目標をもって過ごす「仲間」という認識はこの学科ならではだと思います。

生活環境学部 食環境栄養学科 4年 薄窪夢叶さん

もっと広い視野で
食を通して
海外と交流したい

3年生の終盤に差し掛かった頃に先生にお声がけをいただき、調理実習の一環として「モンゴル出身の方々との食を通じた交流」に参加しました。その時期は試験勉強に加え就職活動も本格化し、個人としては臨地実習も控えており、スケジュール的にはとても大変でした。しかし、2026年に愛知県で開催される第20回アジア競技大会をきっかけに策定された「アジア競技大会を活用した地域活性化ビジョン」の関連事業であるという点に魅力を感じ、なんとしても参加しようと決めて即答させていただきました。この年の大会ではボウリング競技は正式競技に含まれていませんが、2018年ジャカルタ大会では正式競技であり、日本代表が金メダルを獲得したこともあって、以前から地元でのアジア競技大会開催に関わりたいと考えていたのが大きな理由です。正式競技ではなくても、公開競技として採用されたら嬉しいですし、まだまだ競技者として参加したい気持ちも強いです。
この事業では主食・主菜・デザートでそれぞれ、愛知県とモンゴルが融合したレシピを考案してほしいと言われました。とはいえモンゴル料理に触れたことがないので、モンゴル料理を調べるところから始め、愛知県の何と組み合わせるのかとても悩みました。愛知県の食材や料理をモンゴル料理と組み合わせていろいろ試しても、なかなか思うような結果が出ませんでした。しかし、初めてお会いするモンゴルの方に料理を通して愛知県の良さを知ってもらう責任感と、自分は将来管理栄養士になるというプライドを持って、試作を繰り返しました。当初はすべて会場で試食していただくはずでしたが、コロナ禍ということもあり主食・主菜はデモンストレーションのみで、デザートは持ち帰りが可能なものに変更になったことは少し残念でした。
主菜としたチャンサンマハはモンゴルの代表的な料理で羊肉を塩味だけで茹でて食べるのですが、私たちは出汁で煮込み味噌ダレをつける和風にアレンジして会場で実演。主食はきしめんを使って調理し、デザートとして用意した抹茶パウンドケーキと一緒に、レシピを持ち帰って頂きました。実演をご覧になったモンゴルの方は、チャンサンマハをアレンジすることにとても驚いた様子でした。「家に帰ったら作ってみます」と言っていただいたり、本場のモンゴル料理のお話を聞けたり、そして、私たちが限られた文献の中で調べ、愛知県の食材と融合させたモンゴル料理が、モンゴル出身の方に受け入れてもらえたことがなにより嬉しかったです。
この数年コロナ禍によって減少していた海外との交流も、徐々に戻ってきたように感じます。日本人にとって身近な料理は日本料理をはじめ、中国、フランス、イタリア、韓国料理などが一般的かと思いますが、これら以外の国と地域にも独自の料理があります。広い視野で各国の料理や食材を知ることで、初めてお会いした方でも会話が生まれ親しくなれる、そんな未来があると感じました。そして、管理栄養士として献立を作成していく中で、多くの郷土料理を知っていることが、外国人の嗜好に合わせた食事の提供や、食事を楽しみにしている方々の幸福感を倍増させることにつながっていきます。私はまだ海外へ行った経験がなく、大学2年次に留学を考えていた矢先のコロナ禍だったので、今後はいろんな食文化を体験するためにぜひ訪れたいと思っています。

生活環境学部 食環境栄養学科 4年 薄窪夢叶さん

夢を目指す人も
夢を探す人も
金城で叶うはず

日々の授業や課題の提出といった大学のことだけでなく、アルバイトやボウリング競技を通して感じたのはスケジュール管理の大切さです。授業では同じグループのメンバーとの予定を調整しながらレポート作成に取り組んだり試験勉強をしたり、アルバイトではスタッフの1人として業務に励んだり、ボウリング競技では大会出場のために練習したりなど、やりたいこと、やらなければならないことがたくさんあります。それぞれに優先順位をつけて、バランスを取りながら行動することで、スケジュール管理能力に磨きがかかったように思います。また、自分でスケジュールを管理して行動しているという責任感も生まれました。この経験は今後も必ず役に立つと思っています。
将来の夢は、中学校2年生から今に至るまで変わらずスポーツ栄養士です。それを道標に卒業後は受託先にアスリート施設を持つ委託給食会社へ就職します。最初の配属先は愛知県内の病院の予定ですが、受託先にはトップアスリートが合宿するような施設もあり、近い将来そうした施設で働けるよう現場で経験を重ねながら、資格取得に向けて引き続き勉強に励みます。
大学入学後は自分の意思で授業を選び、サークルに参加することやアルバイトを行うこと、ファッションも自由です。自分の思うままに選択・行動できるのが大学生活の魅力です。さらに、志望校・学部・学科を選ぶ段階から、大学生活のスタートラインに立っていると言えるかもしれません。オープンキャンパスに参加して実際の大学を体験し、さまざまな情報を分析することで、行きたい大学を見定めてほしいと思います。自分の将来への道筋を描く場所が大学です。
私は大きな夢を叶えるために、中学生の時から管理栄養士の資格取得を第一の目標に掲げて、高校、大学で学びましたが、大きな軸があっても大学生活の中ではいろんな選択肢が現れます。具体的な将来像が描けていない人であっても、食環境栄養学科は現場を見る機会も多く、将来につながる様々な経験ができるので、食に関心があればきっと自分に合った未来が見えてきます。大学生活を充実させるのは自分次第です。 まずは残りの高校生活、悔いの残らないよう、全力でやり切ってください!

学生生活・思い出のアイテム
学生生活・思い出のアイテム

4年間見守ってくれた白衣と毎年支えてくれた手帳たち

調理用、実験用、大量調理用、ラウンド用と4年間で4種類の白衣に袖を通すとは思っていませんでした。大量調理用は襟が立っていたり全身を覆うようになっていたり、できる限り異物を混入させないための白衣です。写真のラウンド用は胸に名前が入った臨床実習で着用するもので、どの白衣も着れば身も心も引き締まりスイッチが入ります。私はこのラウンド用がお気に入りでした。
やるべきことをきちんと把握して期限内に実行できたのは、自身でスケジュールを管理していたからこそ。これには紙のスケジュール帳が大いに役立ちました。常に持ち歩いて授業中でもさっと書くことができる便利さは紙ならではです。予定が発生したらひとまず手帳に書いて、確定したらスマホに移しています。毎年「また1年頑張るぞ!」という気持ちで、少し値が張っても気に入ったものを買っています。

現代人の食を見つめ、人々の健康に貢献できる人材を育成。

金城の食環境栄養学科は、管理栄養士養成プログラムにより卒業と同時に国家試験受験資格を取得可能。国家試験まで万全にサポートし、高い合格率を維持しています。また、豊富な実験・実習でプロとしての実力をアップ。専門知識・技術を確実に習得し、学外の施設・機関での実習で管理栄養士としての実践力を養います。

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掲載の内容は取材当時のものです。