文学部 音楽芸術学科 4年
森本真由さん
尊敬する先生に導かれ
充実した環境で学ぶことで
ピアノを極められる
私は小学校1年生から、地元である中津川でピアノとリトミック(※)を習っていました。そこで、先生が子どもたちと一緒に音楽を楽しみながら、ピアノを教える様子に憧れたことに加え、幼少期に聴いた多くの素敵なピアノ作品に心を動かされたことから、ピアノの道を志すようになりました。好きなピアノ作品の作曲家はショパンとドビュッシーです。幼稚園の年長から中学1年生までバレエを習っていたこともあり、チャイコフスキーの音楽も好きです。
金城の音楽芸術学科を志望した動機は、馬塲マサヨ先生が教えていらっしゃったからです。馬塲先生との出会いは、高校生のときに読んだ先生の本です。演奏フォーム・ピアノ演奏に関する独自の考えに感銘を受け、ホームページでコンタクトを取った結果、縁があり教えていただくことができました。大学に進学してからも馬塲先生の下で学び、自然で美しい演奏フォームを身に付けたいと考えていたので、金城以外は考えていませんでした。そして念願が叶い、引き続き馬塲先生にピアノを教えていただくことができました。馬塲先生はピアノ演奏での技術的問題の解決法はもとより、西洋人の身体の使い方に基づいて生み出された、ピアノという楽器を日本人がより良く演奏するために、様々なアプローチで教えてくださいます。
ピアノを習っているクラスメイトはライバルでありながらも、かけがえのない友人です。演奏が上手くなりたい!という共通の目的で結ばれているので、お互いの考えが理解できるんです。多くの時間をかけてピアノに向き合う姿は、学生の鏡だと感じます。特に馬塲先生の下で学ぶ仲間は、プライベートでも一緒に遊びに行ったり、食事に出かけたり、とても仲良しです。
また、金城の音楽芸術学科の環境は、とても充実していると思います。グランドピアノを中心とした、学生一人あたりのピアノの台数や、練習室の多さは他の音楽大学に通う友人が羨むほど。恵まれた環境に非常に満足しています
※リトミック:楽しく音楽と触れ合いながら基本的な音楽能力を伸ばし、子どもが個々に持つ潜在的な基礎能力の発達を促す教育。
金城を目指す過程で
大好きになった英語が
私のもう一つの武器になった
音楽芸術学科ではクラスメイト同士が、「前の自分よりも上手くなろう」とひたむきに努力する姿に刺激を受けながら、日々練習に励んでいます。週に1回の馬塲先生のレッスンでは正しい腕と手首の使い方や、日本人と西洋人で異なる体の動きに着目して、そこから得た正しい演奏姿勢、合理的な打鍵方法を学んでいます。
かつては上手く弾けなかった曲が、大学在学中に弾けるようになり、それを演奏会で披露できるのはとても嬉しいですね。金城の恵まれた環境で仲間とともに4年間、切磋琢磨できたことは非常に良い経験になりました。
高校3年生のとき何よりも強かったのは、大学に進学してピアノと音楽の学びを深めたいという思いでした。金城の一般公募制推薦入試で、実技・面接試験を受験し、音楽芸術学科に合格することができました。さらに、高校時代に身につけた学力の成果を確かめることを目的に、センター試験(現 大学入学共通テスト)も受験。対策として、当時好きだった英語に改めて真剣に向き合ったことで、単なる「好き」が「もっと学びたい」という気持ちに変化しました。入学時には副専攻(実践ビジネス英語)プログラムの対象者に選ばれ、主専攻としてピアノを学びながら、副専攻として英語をしっかり学べる環境を得られたことに感謝するとともに、非常に嬉しく思っています。今は英会話サークルに入ったり、KING(※)でイギリスの大学との交流会に参加したり、英語が趣味にもなっています。英語が使えると、話せる人の数が飛躍的に増えるので楽しいですね。
音楽に長けている人、英語に長けている人はそれぞれたくさんいますが、音楽と英語のどちらも出来る人は少ないと思います。社会に出れば同世代はもちろん、大勢の人たちと競っていかなくてはなりません。私ならではの強みを打ち出すためには、主専攻である音楽に真剣に向き合い、技を磨き続けることに加えて、副専攻の英語を始めとした他の分野を学ぶことで、武器を増やす必要があると考えます。実際に、音楽+英語で英語リトミック講師、音楽+英語+教員免許でインターナショナルスクールの音楽教師など、できる仕事の種類も広がり、自分の求められ方も変わってきますから。今の私には、ピアノ教師として教えるにはまだまだ技術を磨く必要がありますが、何十年後であっても、ピアノを教えられる機会が与えられれば、教えたいと思っています。
※KING(Kinjo International Girls):学内での国際交流を目的に活動している学生ボランティア団体
大好きな地元に
大好きな音楽と英語で
貢献していきたい
私が中津川市役所に就職を決めたのは、何よりも地元が大好きだから。金城に入学してから、名古屋で一人暮らしをするうちに、中津川への愛着を改めて感じるようになりました。高校生の頃、同級生同士で地元に流れる川を自慢したりしていたなあ、とか、当たり前のように見ていた、高校から眺める風景が美しかったなあ、とか・・・。また、子どもの頃から食べていた栗きんとんの美味しさを再発見しました。高校の同級生とは今でもとても仲が良く、帰省などで集まると、地元の食材を使ったレストランや、中山道沿いにあるカフェなどに遊びに出かけます。中津川は本当に情緒豊かであたたかい。
中津川市役所で働くことで、大好きな地元に貢献できるだけでなく、将来はリニア中央新幹線駅の設置により、観光地として中津川市の魅力を発信する必要性や、外国人観光客や移住者が増加する可能性があることから、英語を使う機会も多いと考え、就職活動を進めました。3年次の秋に参加した、インターンシップでの中津川市役所の職員の皆さんの温かさも、大きな志望理由となりました。そして副専攻として学んできた英語をアピールポイントに、キャリア支援センターのオンライン小論文対策・面接対策、友人との面接練習などの努力を重ねて、内定をいただくことができました。
将来は中津川市役所で英語を生かした仕事ができて、求められる人になれていたら素敵な人生ですね。もちろん、そこに音楽が加われば言うことなしです。
これから金城を目指す高校生の方々に大切にしていただきたいのは、自分が目指すものになれるよう行動し続ける継続力です。私が学ぶピアノにおいて、成果が現れる演奏会や試験に要する時間は、ピアノに向き合うすべての時間から考えれば、ほんの数パーセント。努力の結果がすぐ出るのか、ずっと先になるのか分かりません。しかし、その時間の中で、自分が目指すものになれるよう信じ、行動し続けることが大切です。それが良好な結果にも繋がっていくはずです。私自身も、結果よりも過程を大切に、置かれた場所で花を咲かせたいと思います。
音楽を突き詰めたいとき、主専攻以外にも副専攻として英語を学ぶことで可能性を広げたいとき、金城には目指す未来に最適な環境が用意されています。大学生活4年間でみなさんのやりたいことを実現してください。
- 学生生活・思い出のアイテム
カナダでのビジネス研修とピアノ演奏会、
何ものにも代えがたい大切な時間でした
左上は副専攻(実践ビジネス英語)プログラムの一環で参加した、海外ビジネス研修にて、留学先(カナダ・ビクトリア)で購入した、名所などがプリントされたキッチンタオルと、カナダ紅茶で有名なマーチーズのマグカップ。どちらもカナダでしか入手できません。洋書は、これも日本では手に入れられなかった「ハウルの動く城」の原作なんです。これらを見るたびに海外ビジネス研修での楽しい思い出や美しい景色がよみがえります。
右上は演奏会のアルバム。昨年開催された、馬塲先生の下で学ぶ生徒たちの演奏会で、ラヴェルの作品を演奏している写真です。
下は海外ビジネス研修修了証と副専攻用のプレゼンテーション原稿です。海外ビジネス研修ではビジネス英語マナー研修をはじめ、インターナショナルホテル研修 、ツーリズム研修、女性リーダーシップ研修、ホームステイ等をしました。どれも勉強になることばかりで、とても充実した2週間でした。現在は副専攻プログラムの集大成として、私が選んだテーマ・女性リーダーシップのプレゼンテーションに向け準備をしています。
豊富な舞台経験が優れた演奏力・指導力を育む。
実践力を養うために、中学校・高等学校の音楽教員、音楽教室講師、音楽家など、進路に合わせ3つのプログラム(複数履修可)を用意。「ヤマハグレード取得講座」など、資格取得のための授業も設けています。
さらに「演奏家のための身体感覚レッスン」、他大学にはない本学独自の「ピアニストのための脱力法」など、演奏者としての身体感覚を磨き、演奏技術や表現に役立つユニークな科目が豊富に揃っています。
そして強力な就職サポート体制で、大手企業への就職も可能。総合大学だから可能な、幅広い就職先があります。「副専攻(実践ビジネス英語)プログラム」による海外研修のチャンスもあります。
掲載の内容は取材当時のものです。