人間科学部 多元心理学科 4年
鈴木麻央さん
子どもの頃の興味と
高校での経験が
心理学の道に繋がった
子どもの頃から、人の感情や心理状態を当てる、いわゆる心理テストと呼ばれるものが好きで、ネットで調べたりして、その結果を楽しんだり驚いたりしていました。問題文に書かれた選択肢を選んでいくだけで、自分の心の内側が分かるのがとても不思議な感覚でした。そうしたテレビ番組も大好きでよく観ていました。
そんな私は高校生の頃、部活動での人間関係で悩んでいた時期がありました。相手の気持ちに想いを馳せようとしても、なかなか思うような答えを出せなかったのです。そんな中で、学生の心のケアをするスクールカウンセラーという職業に興味を持つようになりました。そうした経緯もあって進路を選択するときには、大学で心理学を学ぼうと決めていました。
大学進学にあたって金城を選んだ大きな理由は、1年次に6つのユニットに分類されたさまざまな分野の心理学をすべて試し、2年次はその中からメインユニットを1つ、サブユニットを2つ選ぶという、沢山ある選択肢の中から自分なりの心理学領域を学ぶことができる仕組みでした。高校3年生で参加したオープンキャンパスでも多元心理学科のブースで説明を聞き、入学への思いがいっそう高まりました。
私は発達教育心理学ユニットをメインに選び、子どもの発達過程や学習メカニズム、心身障がいや学習・運動障がい、いじめ・不登校などさまざまな学校問題、子どもの支援方法を学んでいます。
キャンパスの美しさも金城を選んだポイントですね。4年生になって私たちの学科は最新のE1棟に移りました。1年という短い期間がちょっと残念ですが(笑)。
強い思いを自らかたちに
吹奏楽部を創設
子どもの頃にやっていた心理テストとはずいぶん違いましたが、学ぶことはとても興味深いことばかりです。授業ではさまざまな実験を行いますが、なぐり描きのような何の意味も持たない絵に検査者と被検者が、相互に描き加えつつ完成させていく過程で心理を探っていく「スクイグル法」、1本の木を描くことで被検者の心理的な状態を捉えようとする「バウムテスト」、砂の入った箱の中にミニチュア玩具を置いたり砂自体を使って、何かを表現する様子から心理を探る「箱庭療法」など、心に問題を抱えた人が出す結果は明らかに違っていて、さまざまなことが分かります。また、学校問題で児童や教師の心理状態や環境を想像するのが難しかったり、授業のレポートをまとめるのは大変ですが、こうした学びを将来に生かすことができればうれしいですね。
そして、学びとともに私の大学生活での両輪となっているのが吹奏楽部です。そもそも金城のクラブに吹奏楽部はありませんでした。中学校、高校と吹奏楽部でサキソフォンを演奏していた私は諦められなくて、地域の団体なども探したのですが思うようなものはありませんでした。どうしたものかと考えていたところ、大学で出会った友人の中に同じ想いを持った人がいることが分かったのです。最初に4人が集まり、その中の1人が親しくしていた、楽器の演奏ができる先生にお願いして顧問になっていただき、クラブを立ち上げるためのさまざまなアドバイスをいただきました。しかし、部として認められるには、部員が最低10人必要になります。私たちはSNSを使って学内に発信したり、周りの友人に助けてもらいながら6人の参加にこぎつけ、2019年7月に晴れて吹奏楽部として認めていただけました。そして活動して3年目の今年、念願の部室がいただけました!それまではアニー・ランドルフ記念講堂で練習していたのですが、今は部室で思いっきり演奏しています。
先日のオープンキャンパスでは久しぶりに多くの人の前で演奏しました。3回の演奏があり最初は緊張したものの、残りの2回はリラックスして演奏を楽しむことができました。
穏やかな時間が流れる金城で
自分らしいキャンパスライフを
吹奏楽部は自分たちで立ち上げたクラブなので、思うように活動できる反面、まだまだ不安定なところも沢山あります。でも、それをしっかりさせることも、やりがいであり楽しさだと思っています。吹奏楽の魅力はメンバー全員で1つの曲を作り上げる一体感だと思っていますし、こうした過程をみんなで話し合い、協力しながら活動している吹奏楽部だからこそ、今の仲の良さと団結力があるのだと感じています。
現在のメンバーは4年生が6人、2年生が1人、1年生が2人という構成。私たち4年生が卒業してしまうと、創部前の4人に戻ってしまいます。ですから、後輩たちには頑張ってもらいたいですね。昨年はコロナ禍の真っ只中で登校もままならず、クラブ活動への反応もいまひとつでしたが、今年はツイッターやインスタグラムで発信すると、興味を示してくれる学生が結構いるんです。こうしたチャンスを逃さず部員を獲得し、活動範囲を広げてほしいですね。種を蒔いて、ようやく芽を出した頃に卒業してしまうので、今後もOGとしてできる限りサポートするつもりです。
心理学の授業を通して、高校生のときにできなくて悩んでいた、相手に想いを馳せて考えること、共感し受け入れることを学び、苦手だった人との関わりが徐々に好きになっていきました。そして吹奏楽部創設から今に至るまで、人とのコミュニケーションが支えてくれています。吹奏楽部では副部長の1人として、サポート役を担っていて、今まではどちらかというと人の後について動いていた私でしたが、自ら考え行動するようになりました。これも成長した点の1つですね。
金城は美しいキャンパスと充実した施設はもちろん、女子大学ならではの穏やかでゆったりとした時間が流れています。こうした雰囲気が私は大好きでした。そして多元心理学科では、自分に合った心理学を幅広く学ぶことができます。皆さんもぜひ、金城で一緒に学びましょう。そして入学されたら、吹奏楽部を訪ねてください。楽器未経験の方も大歓迎。キャンパスライフがさらに充実すること、間違いなしですよ!
- 学生生活・思い出のアイテム
大学でも吹奏楽をしたい!と強い思いで購入
吹奏楽部の演奏で使っているサキソフォンです。大学生になってから、もう一度吹奏楽を始めようと決意して、創部前から購入していました。クラブ活動の始まりからずっと使い続けたこと、そして、高校生のときは学校所有の楽器を借りていたので、初めての自己所有ということもあり、思い入れは人一倍です。
9月の中旬には部員の1人が以前に習っていた、ピアノ教室の発表会で演奏させていただくことになっており、クラブ活動は卒業まで続きます。このサキソフォンは金城を卒業してもずっと持ち続け、機会があればOGとして、一緒に演奏したいと思っています。
金城学院大学 吹奏楽部について
2019年創設の新しいクラブ。金城祭やオープンキャンパスといった学内のイベントはもちろん、さまざまな場所で演奏活動を行っており、クラシックやジャズ、ポップスなど幅広い分野を演奏しています。部員も大募集中。まだまだこれから成長していきますので、一緒に盛り上げて楽しい思い出を作りましょう!
掲載の内容は取材当時のものです。